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丸山 智幸*; 千葉 敏
Journal of Physics G; Nuclear and Particle Physics, 25(12), p.2361 - 2369, 1999/12
被引用回数:7 パーセンタイル:42.07(Physics, Nuclear)相対論的平均場理論を用いて、中性子星物質の状態方程式と核子・原子核反応を記述するアイソベクター光学模型ポテンシャルの関連についての研究を行った。この研究により、中性子星物質の陽子混合率により決定され、かつ中性子星の急速な冷却をもたらすDirect URCA過程の可能性と、中間エネルギー領域における核子光学模型ポテンシャルのアイソベクター部のエネルギー依存性との関連が明らかにされた。したがって、核子の光学ポテンシャルを正確に決定することにより、中性子星物質の状態方程式や冷却過程についての不確定性を減らすことが可能であることが示された。
丸山 智幸*; 千葉 敏
JAERI-Research 99-006, 11 Pages, 1999/02
相対論的平均場近似を用いて、核子光学ポテンシャルのアイソベクター項と、中性子星における早い冷却過程であるDirect Urca(DU,直接過程)の有無に関わる高密度核物質の性質との関連を議論する。中性子星において、直接過程による冷却が起こるために必要な陽子混合比が1/9以上という条件が満たされるかどうかは、高密度核物質の対称エネルギーの密度依存性や核子アイソベクターポテンシャルのエネルギー依存性と強い相関がある。本研究では対称エネルギーとアイソベクターポテンシャルの関係を相対論的平均理論より統一的に導き、後者を決定することにより、中性子星の性質に関する重要な情報が得られることが示された。アイソベクター光学ポテンシャルは核反応機構の理解や核データ整備の観点からも重要であり、今後中間エネルギーにおける中性子及び陽子断面積の測定が進展することを期待する。
Hunter
PNC TN9410 97-057, 106 Pages, 1997/05
本研究の目的は、高速炉におけるPu同位体組成比(Puベクター)変化の炉心特性に与える影響を調べ、そしてそれに対応する方策を検討し、最終的には、同一炉心において色々なPuベクターの燃料を燃焼できる最適炉心を構築することにある。本研究では、PWRでのMOX燃料照射によって得られたPuベクターを持つPu燃料を燃焼するために最適化された600MWeクラス高速炉炉心をベースとした。このレファレンスPuベクターに加えて、2つの極端なPuベクター(高フィッサイルPu:解体核Pu、劣化Pu:多重リサイクルPu)の場合について解析評価した。Puベクターの変化に対して、燃料体積比の調整(幾つかの燃料ピンを希釈ピンで置き換えたり、燃料ピン径を変更する方策)により対応できることが分かった。希釈材として、ZrHを使用した場合、炉心性能が大幅に改善されることが分かった。ただ、劣化Puにたいしては、燃料体積比を大幅に増加させることに加えて、制御棒ワースのマージンを確保するために、制御棒本数の増加が必要となることが分かった。今回の検討により、燃料ピン径の増大や制御棒本数の増加により、ラッパー管サイズを変更せずに、1つの炉心で幅広いPuベクターを持つ燃料を燃焼できる炉心概念を構築することができた。これにより、高速炉のPu燃焼における柔軟性を示すことができた。
S.H.Sjarief*; 菊地 正博; 栗田 比呂美*; 北山 滋*; 渡辺 宏
JAERI-M 90-076, 17 Pages, 1990/05
放射線抵抗性細菌であるDeinococcus radioduransは、5kGyまでの線量で生じるところの2本鎖切断を含めた種々のDNA損傷を修復することができる。この修復機構を明らかにするためには、遺伝子解析に使用するクローニングベクターを開発する必要があり、著者らはそのためにD.radioduransサーク株からプラスミドの分離を試みた。その結果、0.6%低融点アガロースを用いて、冷却しながら電気泳動すると、プラスミドの分離が良く、純度の高いDNAを回収できることがわかった。この方法で回収した3種類のプラスミド(P2、P3、P4)の分子量は、それぞれ、36、45、87kbpであった。また、分子量から、P2、P3は、Mackayらが報告したpUE10、pUE11であると推定されるが、P4は、本研究において新たに見い出されたものである。P2については、種々の制限酵素切断結果に基づき、制限酵素地図を作成した。
Gubler, P.
no journal, ,
最近の研究成果に基づき、phiメソンの核物質における振る舞い(質量変化)と核子のストレンジネスの関係について議論する。
Zheng, X.; 玉置 等史; 杉山 智之; 丸山 結
no journal, ,
動的確率論的リスク評価(DPRA)は、確率論的な手法と決定論的なシミュレーションを緊密に結合することにより、多数の事故シーケンスを生成して炉心損傷頻度を推定できるが、計算コストが膨大である。原子力機構は、異なる忠実度を備えた複数のシミュレータを共用し、従来のPRAに比べて信頼性が高く、計算コストを低減できる多忠実度(マルチフィデリティ)のDPRAアプローチを開発した。